松本市で会社設立するときの届出と届出先一覧
会社設立は登記だけでは終わらない
松本市で株式会社や合同会社を設立する場合、法務局での登記が最初のステップです。しかし、登記が完了しても届出はまだ半分も終わっていません。税務署、県税事務所、市役所、年金事務所、ハローワーク、労働基準監督署と、届出先は多岐にわたります。
届出の漏れや遅れがあると、青色申告の承認が受けられない、給与の源泉徴収の処理ができない、社会保険の加入が遅れるといった実務上の問題が発生します。設立直後に必要な届出を一覧で整理します。
届出先と届出書類の一覧
1. 税務署(松本税務署)
| 届出書類 | 期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 法人設立届出書 | 設立日から2か月以内 | 定款の写し・登記事項証明書を添付 |
| 青色申告の承認申請書 | 設立日から3か月以内 or 最初の事業年度末のいずれか早い日 | 必須。65万円控除・欠損金繰越のため |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 開設日から1か月以内 | 役員報酬を支払う場合も必要 |
| 源泉所得税の納期の特例の承認申請書 | 随時(届出が受理された翌月から適用) | 従業員10人未満なら年2回納付に |
2. 長野県(松本県税事務所)
| 届出書類 | 期限 |
|---|---|
| 法人設立届出書 | 設立日から15日以内 |
3. 松本市役所
| 届出書類 | 期限 |
|---|---|
| 法人設立届出書 | 設立日から15日以内 |
4. 年金事務所(松本年金事務所)
| 届出書類 | 期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 設立日から5日以内 | 法人は従業員数に関係なく強制加入 |
| 被保険者資格取得届 | 資格取得日から5日以内 | 役員・従業員ごとに提出 |
| 被扶養者(異動)届 | 扶養者がいる場合 | 配偶者・子どもがいる場合 |
5. ハローワーク(松本公共職業安定所)
| 届出書類 | 期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 雇用保険適用事業所設置届 | 従業員を雇った日から10日以内 | 従業員を雇用する場合のみ |
| 雇用保険被保険者資格取得届 | 雇用した月の翌月10日まで | 週20時間以上勤務する従業員 |
6. 労働基準監督署(松本労働基準監督署)
| 届出書類 | 期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 労働保険 保険関係成立届 | 従業員を雇った日から10日以内 | 従業員を雇用する場合のみ |
| 労働保険 概算保険料申告書 | 保険関係成立から50日以内 | 年度分の保険料を概算で申告・納付 |
届出のスケジュール
| 時期 | やるべきこと |
|---|---|
| 設立日当日 | 法務局に設立登記申請 |
| 設立後5日以内 | 年金事務所:社会保険の新規適用届・資格取得届 |
| 設立後10日以内 | ハローワーク・労基署:雇用保険・労働保険の届出(従業員がいる場合) |
| 設立後15日以内 | 県税事務所・市役所:法人設立届出書 |
| 設立後1か月以内 | 税務署:給与支払事務所等の開設届出書 |
| 設立後2か月以内 | 税務署:法人設立届出書 |
| 設立後3か月以内 | 税務署:青色申告の承認申請書 |
最も期限が短いのは年金事務所の5日以内です。設立登記が完了したら、登記事項証明書を取得し、すぐに社会保険の手続きに取りかかる必要があります。
株式会社と合同会社、どちらを選ぶか
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 設立費用 | 約20〜25万円 | 約6〜10万円 |
| 社会的信用 | 高い | やや低い |
| 意思決定 | 株主総会・取締役会 | 社員の合意(柔軟) |
| 利益配分 | 出資比率に応じて | 自由に設計可能 |
| 役員任期 | 最長10年(登記変更が必要) | 任期なし |
合同会社は設立費用が安く手続きも簡単ですが、対外的な信用という点では株式会社に劣ります。BtoBの取引が中心で信用が重要な業種は株式会社、個人向けサービスやスモールビジネスなら合同会社が現実的な選択です。
設立時に決めておくべき税務上のポイント
決算期の設定
設立第1期の決算期は自由に設定できます。消費税の免税期間を最大化するには、設立日からできるだけ離れた月を決算月にします。4月1日設立なら3月決算にすると、第1期が約12か月になり、免税期間を長く取れます。
役員報酬の決定
役員報酬は事業年度開始から3か月以内に決定し、その後は原則として変更できません。高すぎると社会保険料の負担が重く、低すぎると所得税のメリットが薄れます。法人税と所得税のバランスを考慮して設定する必要があります。
資本金の額
資本金が1,000万円未満であれば、設立後2期は消費税が免税になります(インボイス登録をしない場合)。資本金1円でも法的には問題ありませんが、取引先や金融機関からの信用を考慮すると、100〜300万円程度が現実的です。
設立手続きを税理士に依頼するメリット
会社設立の登記自体は司法書士の業務ですが、設立後の届出や税務上の判断は税理士の領域です。決算期の設定、役員報酬の金額、青色申告の申請など、設立時の判断が初年度の税額を大きく左右します。
設立前の段階から税理士に相談することで、届出の漏れを防ぎ、税務上最も有利な形でスタートを切ることができます。
松本市での会社設立をお考えの方は、設立前にご相談ください。届出の準備から決算期・役員報酬の設計まで、トータルでサポートいたします。